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あなたも素敵になれる!
- 一人ひとりの魅力を引き出す「イササジコンストア」
 ~株式会社ササイクリエート
   代表取締役 湊谷洋子(みなとやようこ)氏

2011-12-22

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和歌山県那智勝浦町の勝浦漁港。マグロの水揚げ高日本一を誇るこの漁港のすぐ近く、という意外な場所にモダンでシンプルな建物がたつ。ここは、株式会社ササイクリエート代表取締役の湊谷洋子さんが経営する衣料品販売店「イササジコンストア」。高い天井、吹き抜けの明るい店内では、湊谷さんがセレクトしたファッションアイテムたちが、温かく包み込むようにお客さまを待っている。「洋服が好きっ!」という湊谷さんの溢れる想いをお聞きした。


おしゃれな女の子

神戸で生まれた後すぐに勝浦に移り、以来ずっと勝浦で育った湊谷さん。両親は勝浦で衣料品販売店を経営していた。父親は洋服のバイヤーとして勝浦と東京、神戸とを行き来していて、お店で洋服を販売するのは専ら母親の役目だった。そんな環境で小さな頃からファッションに触れていた湊谷さんは、おしゃれで洋服が大好きな女の子に育った。
 「1960年代、父はアメリカン・カジュアルの衣料品を取り扱っていて、小学生だった私にもアメリカから取り寄せた古着のジーンズを履かせてくれたんです。女性がジーンズを履くのがまだ一般的でない頃だったので、友達に"女の子がジーパン履いて!"なんて驚かれましたが、私はすごく気に入っていたので、とても幸せな気分でした」


お店を引き継ぐ

学校を卒業した後、大手のデパートに1年間勤めた湊谷さん。「人事部にいたのですが、日曜日になるとみんな販売にまわるんです。それが一番楽しかった。販売が好きなんやなあと改めて実感しました」
デパートを辞めた後、両親の店の手伝いをしていた湊谷さんは、1983年、28歳の時にそのお店を引き継ぐ。
「両親から"やりなさい"っていう感じですね(笑)。学校にいる頃から商売について教えられていたので、自然に自分もお店をもとうという気持ちになっていました。ですからお店の商品も両親から全て買い取り、家賃も毎月払って、金銭的な面でもきっちりとしました。両親のもとでいろいろと経験していましたから、どうやっていけばいいのかはわかっていたので、引き継いだ時も特段戸惑うことはありませんでした


海の見える港の近くにお店を建てたい!~誕生「イササジコンストア」

お店を引き継いでから10年が経過した1994年。39歳の時に株式会社ササイクリエートを設立した湊谷さんは、次の節目、50歳までに自分の力で一からお店を立ち上げたいという想いを固めていた。
「両親から引き継いだお店は勝浦の市街地にあり、駐車場がなかったので、もう少し広いところでお店を開きたいとずっと思っていました」
 どこに建てるか。勝浦より人口が多く、公共の交通機関の便のよい新宮市内の方がいいのではないかという話もあったが、「海あり山ありの勝浦が大好きなんです。ここで育ち、お店もずっとここでやってきたわけやから、違うところには行きたくなくて。それよりも海の見える港の近くにお店を建てたくて。それでここに決めたんです」
 2004年、49歳の時に新しいお店の建設に踏み切った湊谷さんは、お店の名前を「isasazicon store(イササジコンストア)」に改めた。「一からの再出発、お店を引き継いだ時の原点に還るといった想いから、慣れ親しんだ以前の屋号だった「ササイ」を「イササ」に。「ジコン」は"而今"、"過去にとらわれず今を大切に、生きることを楽しむ"という意味です」


「イササジコンストア」の店づくり

①商品選びの基準~自分を信じて
湊谷さんの根っこのところには、「お店の商品構成がよく、お客さまが求めるものがあれば、お客さまはいらっしゃってくれる。だから、どこにお店をおいても、都会の真ん中でなくてもいい」という信念があった。
事実、イササジコンストアのお客さまは、女性も男性もずいぶん遠くからいらっしゃる。勝浦から70~100㎞も離れた尾鷲市や田辺市から車で来店される。名古屋や大阪からいらっしゃるお客さまもいるし、毎週日曜日に来てくださるお客さまもいる。
イササジコンストアが扱っている商品は、女性物と男性物のインポート商品とオリジナル商品。お店の1階ではカジュアルなものや下着、靴、日用雑貨など、2階ではオリジナル商品を販売している。また2階ではフォーマルなもののオーダーメイドの受付もしている。
 インターナショナルレベルの商品というのがイササジコンストアの強いこだわりであるが、湊谷さんにはもっと明快な基準がある。
 「自分が着てみたいと思える商品を集めています。それだけです(笑)。買ってみて、自分で身につけて着心地が良かったものを提供するのが確実ですね。靴も以前はデザインを重視してイタリア製のものなどを選んでいましたが、3年前からスポーツ用品メーカーが開発したパンプスを置くようにしました。スタイリッシュなだけの靴は履き心地が悪く長時間履き続けることはできませんから。でも機能性だけではスタイルは成立しないし。結局バランスです。その辺を見極め、今シーズンのうちの服にはこの靴が合うなあと考えて仕入れています」
 休みの時は東京や大阪などに行って、いろいろな商品を見て回っているという湊谷さん。うちのお店におくとどうかな、うちのお客さまにも紹介したいな、この服はあのお客さまに似合うだろうな。そういう考えがいつも頭の中にあるという。「やっぱり洋服の商売が好きなんでしょうね(笑)」 
isszkn2.JPG  商品選びに迷うことはないのだろうか。
 「お客さまを裏切らない洋服を提供できるかどうかは、経験というバックボーンがあるかないかで違ってきます。洋服に対してまっすぐにまじめに向き合い、体で覚えてきました。その中から生まれた経験に裏打ちされた自信。それがあるからお薦めできるんです。自分のことを信じていける限り、続けていきたいと思います。迷いがでるときは引退かなと。そう思います」

②歳をとっても、どんな体型でも素敵に着られる服がある
 歳をとっていくなかで、今まで着ていた服が、サイズが合わなくなったり、似合わなくなったりして着られなくなることがある。新しい服を買いに行った馴染みの店で、なんだか急に自分が浮いているような気がする。歳相応の店を新たに探さなくては。そんな経験はないだろうか。でもイササジコンストアなら大丈夫。
「幸いなことに長年ご利用してくださる様々なタイプのお客さまを通して、服の好みやサイズの変化など多様な情報を経験として学ばせてもらっています。常にお客様に喜んでもらえる品ぞろえかを意識しています」と湊谷さん。
 イササジコンストアではオリジナル商品を作っていて、普通のメーカーでは中心サイズしかつくらないところを、たとえばレディスのトップなら8サイズ、ボトムならウェストサイズ58から90㎝まで用意しているという。また、普通のメーカーの洋服はスタイルのよい人を前提にデザインされているので、そうでない人にはフィットしない。そこで、誰でもスタイルがよく見えるようにデザインしたオリジナル商品も用意している。さらに、加齢による体型の変化を考慮した服や、スポーツトレーニングにより特徴的な体型をされている人にも合うような服などを、熟練の職人さんと研究し、オリジナル商品に反映させている。だから、お客さまの年代も20歳代後半から60歳代と幅広い。80歳代の方もいらっしゃるという。
お客さまのことを第一に考えた、イササジコンストアのきめ細やかな商品構成は、東京や大阪などの都会の小売店以上のものだ。しかし湊谷さんが求める店づくりは奥が深い。「洋服はどこででも買えるし、お店におく洋服がいいものでなければならないというのも当り前のこと。私たちが大切にしているのはお客さまとのコミュニケーションです」

③カフェでお弁当を!
「お店ですから商品を購入してもらうことは大事なんですが、たとえ購入されなくても"また来たいなぁ"って思ってもらうことはもっと大切」
お店のテラスにカフェを設けたのも、遠くから足を運んでくれたお客さまにゆっくりくつろいでいただきたいという湊谷さんのおもてなしの気持ちの表れだ。
「カフェができて気軽に足を運んでくれるお客さまが増えたような気がします。嬉しいですね。たまにカフェでお客さまと一緒にお弁当をとって食べたりもしています。"お昼ご飯食べてく?一緒に食べよぅ"みたいな感じでね。商品を売って終わりというのでは淋しいじゃないですか」

④洋服好きのスタッフたちと
 他にはない魅力を持つイササジコンストアを湊谷さんと一緒につくり上げているのは、オリジナル商品の企画担当の喜多輝昌さんや店長の中村英治さんなど洋服好きのスタッフたち。
「掃除から販売まで全員で行っています。洋服の話をしょっちゅうしていて、昨日もみんなで食事をしていたら、これからどうしていこうかっていう話になって、"やっぱりみんな洋服好きやねんねぇ"って感じです。みんな気さくな人柄なので、お客様も気軽にお店に来られると思います。みんながついてきてくれるので一緒に頑張っています。このスタッフでずっとやっていけたらいいなと思っています」


地元とともに

「勝浦の魅力は交通の便は悪いけど、そのおかげで今でも豊かな自然が多い美しい町であること。その豊かな自然を維持しつつ、観光スポットとして他府県からも注目されるような町になればいいなと思っています」
勝浦を愛する湊谷さんは、町の活性のために、地元の特産品のマーケット会場としてお店のカフェを貸すなど地元の人たちとの交流を大事にしている。
「商売は持ちつ持たれつ。まずは地元の人同士が協力し合うことができればいいなと思っています」

①メイドイン勝浦
「オーダーメイドや量を必要とするオリジナル商品とは別に、地元で洋裁技術をお持ちの方にちょっとした小物やカジュアルな服を作ってもらっています。近所なのでパッと思いついたものをすぐ相談。意外とヒット商品が生まれたり、楽しんでます。一年も前にイタリアに発注する商品もあれば、"ちょっとこんなん作ってみて"みたいな親近感の持てる品もいいじゃないですか」isszkn1.JPG

②メイドイン和歌山
「和歌山には、世界市場でトップシェアを誇る、島精機というニット編み機の会社があります。先日、新宮信用金庫で開催された講演会で、その島精機の社長さんのお話をお聴きしたんですが、そのとき気がついたのは、うちが仕入れている海外の商品は、同社の編み機を使ってつくられたものだということです。地球をぐるっと回ってうちに入ってきているんだなあと、すごく感動しました」
湊谷さんの頭に企画が浮かんだ。島精機から編み機をお借りしてオリジナルブランドのニットを作ることと、お借りした編み機を店内に置いて、世界から認められた「和歌山発の編み機」の性能の凄さを、勝浦をはじめとする地元のより多くの方に実感していただこうということ。
 「和歌山市にある本社に行って、直接社長さんにお会いしてお願いしたところ、同じ和歌山のよしみということで快諾をいただき、"がんばってください"と励ましてくださいました。説明があまり得意ではないのですが、私のこの企画に対する想いや地元を愛する気持ちが伝わって、島精機さんとお仕事をするご縁が生まれました」
(今秋実現したこの企画"SHIMA SEIKIホールガーメントオーダーニットフェア"の模様については、イササジコンストアのブログhttp://www.isasazicon.com/diarypro/diary.cgiで紹介されている)


お客さまに喜んでいただけると本当に嬉しい!

お店の商品には湊谷さんの想いが詰まっている。その商品の中からお客さまの魅力を引き出すコーディネートを提案する。「洋服を着ることで、新しい自分を発見してほしい」と。
 試着したとたん「うわっ素敵!!」と感嘆するお客さま
 「イササジコンストアの服を着て外出したら"あ、いいね!"と褒められたよ、
やっぱりこういうの似合うんやね」と報告してくれるお客さま
 「着やすかったからもう一枚別の色を」と改めてお店にいらっしゃるお客さま
 「そんなふうにお客さまに喜んでいただけると本当に嬉しい。流行や時代が変わっても、お客さまの喜んでくれるカタチは変わりません。それが私にとっての商売の魅力です」と柔らかな笑顔で湊谷さんは語る。


新宮信用金庫からのメッセージ

湊谷さんは洋服が大好き。それは生まれ育った環境や仕事に対する熱い思いからも窺い知ることができます。ひらめきや出会い等、日常のヒントを事業に活かしてしまう実行力。先日も当金庫が主催した講演会に参加され、そこで講師の島精機社長とも初対面で打ち解け、意気投合、島精機とのコラボ商品を実現されました。洋服が大好きで、大好きなことを仕事にできる幸せ感、それが湊谷さんのバイタリティーの源でしょう。大好きな仕事を通して地域の活性化に貢献したい。我々と同じ熱い思いを持つ湊谷さんにワクワクしています!

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